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NEC、訪日外国人の接客用にクラウド型の双方向翻訳サービスを提供

2017年10月2日(月)日川 佳三(IT Leaders編集部)

NECは2017年10月2日、訪日外国人との接客を支援するクラウド型の他言語翻訳サービス「多言語音声翻訳サービス」を発表した。11月1日から提供する。空港やホテル、百貨店などに向けて販売する。

図1●多言語音声翻訳サービスの利用イメージ(出所:NEC)図1●多言語音声翻訳サービスの利用イメージ(出所:NEC)
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 クラウド型で翻訳サービスを提供する。接客スタッフと訪日外国人の間で、双方向での会話ができる。翻訳結果をテキストで確認できるので、安心して会話を進められるとしている。

 タブレットやスマートフォンで利用可能なアプリ版の提供に加え、専用の「業務用小型端末」も用意した。接客スタッフが首から下げて利用できる。接客カウンターや店舗レジにタブレットを、利用エリアが広い接客現場では接客スタッフ一人ひとりが小型端末を携行する、といった使い分けができる。

写真1●業務用小型端末の外観写真1●業務用小型端末の外観

 商品名や施設名など、ユーザーに固有の単語を追加で辞書に登録できる。これにより、ユーザーの現場に適した翻訳を実現できる。

 利用データは、クラウド上に蓄積する。会話内容や利用状況を可視化し、いつどんな問い合わせがあったかをレポートとして提供する。これにより、各現場での外国人の「困りごと」が明確になるので、接客力の向上につなげられる。

 ビデオ通話を利用して通訳者につなげる「通訳クラウドサービス」や、一斉同報発信ができる「スカイトランシーバー」など、NECの業務系サービスと組み合わせて導入することもできる。今後は、基幹システムなど他システムに翻訳機能を提供するためのAPIを提供する予定である。

 サービスの価格(税別)は、クラウドサービスを利用するIDあたり月額3000円。業務用小型端末を利用する場合は、端末が1台あたり5万円。データ通信料は1台あたり月額1000円。専門用語の登録など辞書のカスタマイズは個別見積もり。販売目標は、2020年までに10万ID。

 製品提供の背景として同社は、訪日外国人観光客が増えていることを挙げている。「政府は、2020年に訪日客数4000万人、2030年に6000万人を目標としている。訪日客数の増加にともない、日本語以外での接客が増えており、各現場では多言語対応の人員確保が課題となっている」(同社)。

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