2017年10月の3本:3メガバンクが大規模リストラへさらなるIT活用/NECがAI活用にも適したスパコンを発表/Wi-Fiに深刻な脆弱性でIoT基盤に不安
2017年11月8日(水)松岡 功(ジャーナリスト)
2017年10月のニュースから松岡功が選んだのは、「3メガバンクが大規模リストラへさらなるIT活用」「NECがAI活用にも適したスパコンを発表」「Wi-Fiに深刻な脆弱性でIoT基盤に不安」の3本である。“見逃せない”理由と共に、それぞれのニュースのポイントをお伝えする。
3メガバンクが大規模リストラへさらなるIT活用
みずほフィナンシャルグループなど3メガバンクが最新のITを活用して大規模な構造改革(リストラクチャリング)に乗り出したというニュースが2017年10月下旬、新聞各紙をはじめとしてメディアを賑わせた。
報道によると、3メガバンクは大規模なリストラに向け、最新のデジタル技術による効率化などにより、現在の職員数の3分の1にあたる3万2000人分に上る業務量を削減するという。
支店の見直しについては、みずほFGが今後3年をめどに20~30店舗を統廃合。三井住友銀行は支店業務のデジタル化を今年度からの3年で集中的に推進。三菱東京UFJ銀行も1~2割の支店を統廃合させるとしている。
こうした動きの背景には、日本銀行のマイナス金利政策による貸出金利低下や資金運用難で銀行の経営環境が悪化していることが挙げられるが、とあるメガバンク首脳は「銀行の伝統的なビジネスモデルは構造不況化している。非連続な変革が必要だ」と語っている。この発言からすると、相当大掛かりなリストラを推進する姿勢がうかがえる。
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