NECとマクロミルは2018年6月12日、生活者データの利活用領域における協業を2018年4月から開始したと発表した。AIを用いた消費者リサーチ分野の製品・サービスを共同で開発する。2019年のサービス開始を目指す。2018年4月からは実証実験を実施している。
消費者リサーチ分野の分析サービスを共同で開発する。特徴の1つは、マクロミルが収集した生活者データに不足している項目を、NECのAI技術「顧客プロフィール推定技術」によって補完・拡充できることである。生活者の詳細プロフィールや、購買情報などの実績データを、補完・拡充できる。データソースを推定拡張できるため、より精緻なマーケティング活動が可能になる。
2つ目の特徴は、マクロミルが行う会場調査において、調査対象者(モニター)の視線を検知するという手法によって、アンケートでは分からない、より本音に近い選好傾向を分析できることである。視線の方向を検知する技術としてNECの「遠隔視線推定技術」を用いる。マクロミルの脳波データ分析技術も利用する。
両社は、以上2つの技術について、2018年4月から実証実験を行っている。実証実験の背景について両社は、マーケティングリサーチ(市場調査)において、生活者ニーズをより深く把握する需要が高まっていることを挙げている。「一方で、アンケートなどの意識データや様々な行動データは、生活のごく一側面であり、生活者個人を起点にした連続する活動をトータルに捉えることができていないという課題がある」(両社)。