デルとEMCジャパンは2019年2月25日、データバックアップ用途のストレージハードウェア2製品を強化したと発表した。「Dell EMC Data Domain」と「Integrated Data Protection Appliance」(IDPA)である。いずれも、長期保管データをクラウドに保存する「Cloud Tier」機能で使えるクラウドストレージを増やした。
Dell EMC Data Domain(Data Domain、写真1)とIntegrated Data Protection Appliance(IDPA)は、いずれも、データバックアップ用途のストレージハードウェアである(関連記事1:バックアップNAS「Data Domain」にエントリ新機種「DD3000」、クラウドに保存可能に、関連記事2:Dell EMC、重複排除付きのデータ保護専用ストレージ「IDPA DP4400」を販売)。
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いずれも、重複排除機能を備えており、物理容量を超えた大量のデータをバックアップできる。長期保存データをクラウドストレージに退避させる「Cloud Tier機能」なども備えている。
今回の機能強化では、Cloud Tier機能で使えるクラウドストレージを増やした。新たに、Google Cloud PlatformとAlibaba Cloudを使えるようにした。これまでも使えていたクラウドストレージは、AWS、Azure、Dell EMC ECS、Virtustream、Ceph、IBM Cloud Open Storage、AWS Infrequent Access、Azure Cool Blob storage、Azure Government Cloud、である。
製品別では、IDPAは、全モデルにおいて、パブリッククラウドを利用したDR(災害復旧)機能を使えるようにした。サイト障害が発生した場合でも、クラウド上の環境を使ってフェールオーバーし、問題解消後にフェールバックできる。今回の強化により、Data DomainとIDPAの全モデルでクラウドを利用したDR機能を使えるようになった。
Data Domainについては、エントリーモデルである「Data Domain DD3300」の容量の選択肢を増やした。これまで提供してきた4T/8T/16Tバイトの3つに、新たに8Tバイトの容量モデルを追加した。ハードウェアも強化しており、10GビットEthernetを使えるようにしたほか、FibreChannel(FC)を介してVTL(仮想テープライブラリ)にバックアップできるようにした。
Data Domain DD3300の8Tバイト容量モデルの価格(税別)は、215万1000円で、2019年2月25日から提供する。