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NECプラットフォームズ、工場の生産計画をアニーリングマシンで立案、2020年3月に導入

2020年3月17日(火)日川 佳三(IT Leaders編集部)

NECプラットフォームズは、工場における生産の効率化に向けて、量子コンピュータの適用技術であるシミュレーテッドアニーリング(SA)マシンを活用したシステムを2020年3月に導入する。NECが2020年3月17日に発表した。

 NECプラットフォームズは、SMT(電子部品の基板表面実装)装置を用いた生産における計画立案に、シミュレーテッドアニーリングマシンを適用する。最も効率的で無駄のない製品製造プロセスを算出し、計画内容に反映させる。

 NECは、同様の実証実験を2019年9月から2020年2月に行い、これまで熟練の作業者が数十分かけて決めていた生産計画と同等以上の計画を、数秒で求めることに成功した。属人的だったスキルをシステム化できるとしている。

 背景について同社は、工場において、多様化するニーズに素早く対応するため、カスタマイズに対応できる生産方法にシフトしている状況を挙げる。「しかし、カスタマイズに対応する生産方法では、計画業務が複雑化する。さらに、計画立案が熟練作業者のスキルに依存するため、スキルの継承も課題となる」(同社)。

 シュミレーテッドアニーリングマシンは、量子アニーリングをソフトウェア処理によって実現するコンピュータである。今回導入したシュミレーテッドアニーリングマシンは、ベクトル技術を活用している(関連記事NEC、デジタル処理のアニーリングマシンをベクトル型スパコンで高速化、2020Q1にサービス提供)。

 規模が大きくなりがちな最適化問題を的確に分割したり、分割した最適化問題を効率よく解いたり、最終的に現場の状況に調整したりする部分で、従来のアルゴリズムとアニーリング手法を複雑に組み合わせたアルゴリズムを新たに開発して実現したとしている。

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