Preferred Networks(PFN)は2020年6月23日、ディープラーニング(深層学習)用途のスーパーコンピュータ「MN-3」が、最新の「Green500」リストで1位となったと発表した。消費電力1ワット当たりのLINPACK性能は21.108GFLOPS(毎秒211億800万回の浮動小数点演算)であり、この値は歴代でも第1位となる。なお、今回の第2位は米国のSelene(NVIDIA A100 Tensor Core GPUベース)で、20.518GFLOPSである。
Preferred Networks(PFN)の「MN-3」は、ディープラーニング(深層学習)用途のスーパーコンピュータである。PFNが神戸大学と共同で開発した低消費電力のディープラーニング(深層学習)用プロセッサ「MN-Core」を採用している(関連記事:PFN、3機種目のディープラーニング用スパコンを2019年7月に稼働、合計で200PFLOPSに、写真1)。
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MN-3は今回、スーパーコンピュータの性能ランキングの1つ「Green500」(2020年6月に発表した最新のランキング)において、歴代で世界1位となる、1ワット当たり21.108GFLOPS(毎秒211億800万回の浮動小数点演算)の性能を出した(画面1)。LINPACK性能(TOP500リスト)は394位の1621.1TFLOPS(毎秒1621兆1000億回)で、消費電力は77キロワットである。
なお、Green500リストとは、TOP500リストのLINPACK性能を消費電力で割り、1ワットあたりの性能を比較したリストである。
Green500リストのトップ5の日本企業としては、3位にExascalerとPEZY Computingの「NA-1」(1ワット当たり毎秒18.433GFLOPS)、4位にスーパーコンピュータ「富岳」のプロトタイプで富士通の沼津工場に設置した「A64FX prototype」(1ワット当たり毎秒16.876GFLOPS)がランクインした(関連記事:スパコン「富岳」のプロトタイプが消費電力性能ランキング「Green500」で世界1位に)。