[調査・レポート]

2020年8月17日(月)日川 佳三（IT Leaders編集部）

リスト

　IDC Japanの調査によると、2019年の国内サーバーOS市場は、909億4700万円で、前年比7.3％増となった（図1）。Windows Server市場は、市場構成比で50％以上を占めており、前年比13.3％増と好調だった。Linux市場は、前年比成長率が7.1％と堅調な成長となった。一方、UNIXとメインフレームはマイナス成長になった。

図1：国内サーバーオペレーティングシステム市場予測：2018年～2024年（出典：IDC Japan）
拡大画像表示

　Windows Server市場が前年比13.3％と急成長した背景について同社は、Windows Server 2008のサポートが2020年1月に終了したことを挙げる。Windows Server 2008からWindows Server 2016/2019への移行案件の増加が好調の主な理由であるという。

　2020年の国内サーバーOS市場は、前年比マイナス4.7％とIDC Japanは予測している。「新型コロナウイルス感染症の影響によって、新規システムの導入案件やシステム更改案件の中止や凍結が増加し、これにともなうサーバーの購入控えが起こることが原因である。Windows市場は、EOS特需で好調だった2019年の反動減も影響する」（同社）。

　2019年～2024年の年間平均成長率（CAGR）は1.5％になるとIDC Japanは予測している。2021年には新型コロナウイルス感染症が収束し、国内経済と企業のIT投資が回復に向かうことで、サーバーOS市場もプラス成長に転じるとしている。Windows市場のCAGR（2019年～2024年）は0.8％、Linux市場のCAGRは6.8％と予測している。