NTTデータ関西は2021年9月27日、クラウド型ファクスサービス「BIZXIM SmartFAX」を発表した。同年10月から提供する。取引先が送信したファクスをクラウド上で受信し、PDF化して保存できる。インターネットに接続できる環境があれば、受信したファクスにWebブラウザを介して応対できる。受信ファクスを振り分けて保存するシステム要素として、ウイングアーク1stのドキュメント管理クラウド「SPA Cloud」を利用する。
NTTデータ関西の「BIZXIM SmartFAX」は、クラウド型ファクスサービスである。取引先が送信したファクスをクラウド上で受信し、電子帳簿保存法準拠で電子化し保存・管理できる。クラウド上で、ファクスの受信とPDF化、PDF化したファクス文書の保存と管理、編集したPDF文書の発信者番号あてのファクス返信(送信)までを実現する(図1)。
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ファクスデータの保存・管理には、ウイングアーク1stの「SPA Cloud」を利用する。PDF化したファクスデータは、SPA Cloudの指定フォルダに自動で振り分けて保存する。発信者番号や事前に登録した相手先の名称をキーにフォルダを振り分ける。内容を個々に確認することなく、必要なファクスだけを確認できる(関連記事:ウイングアーク1st、文書管理クラウド「SPA Cloud」のAI-OCRを強化、明細表を読み取り可能に)。
ユーザーは、Webブラウザから受信したファクスを確認し、応対できる。ファクスデータを編集(押印、コメント記入、図の挿入)して返信(発信者番号あてのファクス返信)することも可能。
価格(税別)は、SPA Cloudの利用料金を含んで、以下の通り。初期費用(クラウド環境設定費)は、35万円。基本料金(10人分のライセンスと50GBのストレージ利用料)は、月額6万5000円。ファクス受信費用は1枚あたり15円。v送信費用は1枚あたり25円。なお、電子帳簿保存法に準拠するためには、真実性確保のために別途「タイムスタンプオプション」の購入が必要。
BIZXIM SmartFAXを提供する背景について同社は、ユーザー企業において、ファクス送受信のための出社がリモートワークを阻害している状況を挙げる。「日本の商習慣が原因で、ファクス/複合機を経由して、見積書・注文書、請求書などを紙で出力している企業が存在している。また、2021年度の税制改正において企業間電子取引データの保存が義務化になる」(同社)。