ウイングアーク1stは2021年12月16日、文書管理クラウド「SPA Cloud」と帳票配信サービス「invoiceAgent TransPrint」の機能を強化すると発表した。同年12月20日から提供する。2022年1月施行開始の電子帳簿保存法改正への対応を強化する。SPA Cloudでは一括検証可能なタイムスタンプの種類を拡充している。
ウイングアークの「SPA Cloud」は、AI-OCR(光学文字認識)機能を備えた文書管理ソフトウェア「SPA」をSaaSで提供するサービスである(関連記事:ウイングアーク1st、文書管理クラウド「SPA Cloud」のAI-OCRを強化、明細表を読み取り可能に)。
今回、2022年1月施行開始の電子帳簿保存法改正への対応を強化する。SPA Cloudでは、一括検証の対象となるタイムスタンプの種類を拡充。セイコータイムスタンプサービスだけでなく、アマノタイムスタンプサービスのタイムスタンプを付与したPDFの一括検証が行えるようにした。
電子帳簿保存法における文書の検索項目(取引日付、金額、取引先)を、SPA Cloud上で確認できるようにした。具体的には、ワークフローソフトウェア「AgileWorks」(エイトレッド製)とSPA Cloudを連携させるアダプタ「SPA Cloud Adapter for AgileWorks」の機能を強化し、書類に設定した項目値をSPA Cloudの文書プロパティに登録できるようにした。
帳票配信サービスのinvoiceAgent TransPrintも強化した。同サービスは、PDFファイルとして出力した帳票を、取引先企業などにWeb配信または郵送できるクラウドサービスである(関連記事:「invoiceAgent TransPrint」新版、受信側でOCR済の帳票データをダウンロード可能に)。
文書の受信者が受信者側の画面で文書をプレビュー/確認したことを、送信者側のSalesforce.comに証跡として残せるようにした。同機能の利用には、「SPA Cloud Adapter for Salesforce」の契約が必要になる(関連記事:ウイングアーク1st、OCR機能付き文書管理クラウド「SPA Cloud」に、Salesforce連携オプション)。
このほか、帳票を一括生成できるようにした。複数の取引先の請求データが1つのCSVファイルにある場合、SPA Cloudの所定フォルダに保存することで、事前に作成した帳票生成ルールに従って帳票PDFファイルを出力し、取引先ごとのフォルダに仕分けできるようになった。