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仮想環境向けシステム監視「MIRACLE ZBX Virtual Appliance V6.0」、障害検出機能を強化

2022年5月13日(金)日川 佳三(IT Leaders編集部)

サイバートラストは2022年5月12日、システム監視ソフトウェア新版「MIRACLE ZBX Virtual Appliance V6.0」(MIRACLE ZBX VA 6.0)を提供開始した。仮想アプライアンス型で提供し、VMware ESXi 6.0以降の仮想環境で動作する。新版(V6.0)では、障害検出機能の強化など、ベースとなるZabbix 6.0の機能強化点を利用可能である。

 サイバートラストの「MIRACLE ZBX Virtual Appliance」は、仮想アプライアンス版のシステム監視ソフトウェアである。システム監視ソフトウェア(SNMPマネージャ)製品「MIRACLE ZBX」にデータベースなどを含めて仮想アプライアンス化した製品であり、VMware ESXi 6.0以降の仮想環境で動作する。サーバー仮想化環境のシステム監視に向く(関連記事仮想環境向けシステム監視ソフトウェアの新版「MIRACLE ZBX Virtual Appliance V5.0」)。

 仮想アプライアンスの新版「V6.0」では、システム監視ソフトウェアの現行版(MIRACLE ZBX 6.0)を搭載した。これにより、MIRACLE ZBX 6.0のベースであるZabbix 6.0の強化点を、仮想アプライアンスでも利用できるようになった(関連記事サイバートラスト、システム監視ツール新版「MIRACLE ZBX 6.0」、通常と異なる状態を検知可能に)。

 Zabbix 6.0での機能拡張を受けて、障害検出機能を強化した。従来の閾値による障害検出だけでなく、過去データとマシンラーニング(機械学習)を活用した異常検知やベースライン監視によって、通常時との差分を基にした障害検出が可能になった。Zabbix 6.0では、ユーザーの権限管理機能やレポート機能なども強化している(関連記事システム監視ツール新版「Zabbix 6.0」、業務レベルでサービスの稼働状況を監視可能に)。

 OSやソフトウェアのセキュリティ設定にも注力している。仮想アプライアンスのMIRACLE ZBX VAが含むLinux OS「MIRACLE LINUX」は、システムを安全に構成するための構成基準などを記載したガイドラインで米国の非営利団体CIS(Center For Internet Security)が発行している「CIS ベンチマーク」に準拠した設定を事前に施している。これにより、初期費用や設定作業の負荷を軽減する。

 システム監視ソフトウェアのMIRACLE ZBXも、2021年3月に提供を開始したバージョン5.0.9において、サプライチェーンのリスク管理の観点から、米国立標準技術研究所(NIST)のサイバーセキュリティガイドライン「NIST SP800-171」および「NIST SP800-53」の要件の一部に準拠した。監査ログのsyslog出力、パスワードの再利用制限や有効期限などパスワードポリシーの強化、設定ファイルに記載するDBパスワードの暗号化などを実装している(関連記事システム監視「MIRACLE ZBX」のセキュリティ機能を強化、NISTのガイドラインに準拠)。

 エディションは、導入規模や機能に応じて、監視対象台数499台までの標準モデル「MIRACLE ZBX Virtual Appliance V6.0」(年額170万円から、サポート込み、税別、以下同)と、監視対象台数500台以上の大規模環境向けモデル「MIRACLE ZBX Virtual Appliance V6.0 Suite」(年額400万円から)の2つがある。

 大規模環境向けモデルには、複数台のZabbixが発報するイベント情報を一元的に閲覧したり、クラウド環境のリソースを合わせて確認したりできる統合ビューアを同梱している。さらに、SNMP トラップや各種ログをハンドリングするMIRACLE MessageHandlerも同梱している。SNMPトラップや各種ログが大量発生した際に、重複や不要なログを排除することでトラフィックを削減可能である。

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