滋賀県大津市、京阪バス、京阪電気鉄道、先進モビリティ、BIPROGY、日本ペイント・インダストリアルコーティングスの5社は2022年12月5日、自動運転バスの実証実験を実施すると発表した。高齢化する住民の移動手段確保、および観光客の2次交通充実を目的に実施する。同年12月10日から2023年2月28日の間、自動運転装置を搭載した小型ディーゼルバスと小型電気バスを運行する。
滋賀県大津市、京阪バス、京阪電気鉄道、先進モビリティ、BIPROGY、日本ペイント・インダストリアルコーティングスの5社は、自動運転バスの実証実験を共同で実施する。高齢化する住民の移動手段確保、および観光客の2次交通充実を目的に実施する。
2022年12月10日から2023年2月28日の間、自動運転装置を搭載した小型ディーゼルバス（写真1）と小型電気バスを運行する。運行コースは「びわ湖大津プリンスホテル～琵琶湖ホテル～JR大津駅」。運行期間は、小型ディーゼル自動運転バス（有料）が2022年12月10日～2023年2月4日の毎日運行、小型電気自動運転バス（無料）が2023年2月8日～2月28日の毎日運行。
写真1：自動運転装置を搭載した小型ディーゼルバス（出典：京阪バス）また、2022年12月13日から2023年2月28日の間、自動運転バスの利用促進と大津市内の回遊性向上を目的に乗車券アプリを提供する。乗車券アプリでは、自動運転バスの片道チケットや京阪バスの大津市内1日フリーきっぷのデジタルチケットサービスを提供する。このほか、地域店舗と連携したデジタルクーポンと地域のイベント情報を配信する。5社の役割分担は以下のとおり。
- 統括および関係者調整：大津市
- 自動運転バスの運行：京阪バス
- 自動運転バスの提供：先進モビリティ
- 踏切との連携：京阪電気鉄道
- ターゲットラインペイントの提供：日本ペイント・インダストリアルコーティングス
- 周遊促進アプリの提供：BIPROGY
日本ペイント・インダストリアルコーティングスが開発した特殊塗料「ターゲットラインペイント」（図1）を活用する。LiDAR（自動運転用センサー）を認識可能な特殊塗料で、走行経路に塗装することで自動運転用のインフラ整備が可能となる。
図1：ターゲットラインペイントの特徴（出典：日本ペイント・インダストリアルコーティングス）拡大画像表示
「導入コストやメンテナンスコストの削減が見込めるほか、山林やビル等によりGPSが入りにくい場所でも、塗装されたペイントを認識させて走行を支援する。また、目視ではアスファルトと同化しやすい色のため、道路の路面標示と誤認しづらく、安全面にも配慮している」（同社）という。
