SCSKは2024年10月7日、調達・購買クラウドサービス「スマクラBDX」を提供開始した。企業間取引から紙文書を廃止し、取引業務や文書の取り交わしを電子化するために必要な機能をオールインワンで提供する。最短1カ月で導入が可能という。料金(税別)は初期費用が10万円から、月額費用が2万4000円から。販売目標は2026年3月までに300社。
SCSKの「スマクラBDX」は、調達・購買クラウドサービスである。企業間取引から紙文書を廃止し、取引業務や文書の取り交わしを電子化するために必要な機能を、オールインワンで提供する。「ベストプラクティスをマルチテナント型のクラウドサービスとして提供し、ユーザー側での簡易な設定によって1カ月弱でシステムを利用開始できる」としている(図1)。
拡大画像表示
「多くの企業では、契約書作成や押印、価格交渉といった企業間取引に必要なプロセスが紙ベースで行われている。また、各業務システム間のインタフェースは個別最適で、文書の保管場所が分散している。受発注を電子化済みの企業は5割以下で、企業間取引は依然として紙中心のプロセスで成立している」(SCSK)という環境に改善策をもたらすとしている。
「サプライヤーポータル」「電子契約」「SCMファイル開示・収集」「ECMファイル開示・収集」「ERPシステム連携」の5機能で構成する。コンサルタントとアセスメントツールの支援の下、必要なアセットを選択し、パラメータを設定して利用する(表1)。
アセット | 機能概要 |
---|---|
サプライヤーポータル | 「業務掲示板」「お知らせ」「取引先情報の自動収集」「CS調査」「申請書・誓約書等 収集」「アンケート」などの機能群を提供する。取引先購買部のコントロールを支援し、調達購買部門の要員不足を解消する |
電子契約 | 電子契約の機能群を提供する。「契約書の電子化」「早期契約締結」「印紙税の削減」「郵送業務レス」「書庫レス」など契約締結業務の課題を解決する |
SCMファイル開示・収集 | 帳票のデジタル化、見積から支払までの個社別業務フローの実装、電帳法に則った保存、などの電子取引に関する機能群を提供する。商取引業務の電子化の課題を解決する |
ECMファイル開示・収集 | 見積仕様書、納入仕様書、製品カタログなどのエンジニアリング情報に統制をとり、取引先とセキュアに連携する。エンジニアリング情報連携の課題を解決する |
ERPシステム自動連携 | 国内の主要なERPとのシステム連携を標準化する。ERP連携における自動化の課題を解決する |
料金(税別)は初期費用が10万円から、月額費用が2万4000円から。販売目標は2026年3月までに300社。