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【第20回】GEの「Industrial Internet」にみる、ものづくりとICTの融合
2015年6月15日(月)大和 敏彦
IoT(Internet of Things:モノのインターネット)は業種・業界を問わず広範囲に影響を与える。なかでも、ものづくりの現場を抱える製造業においては、ICTとの融合により新たな革新が生まれると期待されている。今回は、製造業にICTがどのように融合されようとしているのかを、米GEが推進する「Industrial Internet」を例に考えてみたい。
米GEが提唱し、ICT業界を巻き込んで進む「Industrial Internet :産業インターネット」の進捗が明らかになってきている。前回、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)の成功例として挙げた、ジェットエンジンの提供におけるサービスモデル化や、開発プロセスの変革などだ。
これらの変革例はいずれも、ICTの最新技術をフル活用している。ICTを融合した製造業革命のポイントは、GEの取り組みを参考にすれば、図1に示す5つが挙げられる。
図1:GEの「Industrial Internet」にみる製造業革命の5つのポイント拡大画像表示
以下では、これら5つの変革ポイントの中身を紹介する。
(1)クラウドアーキテクチャーに基づいたプラットフォーム化
GEは、第11回で紹介したように、クラウドアークテクチャーに基づくPaaS(Platform as a Service)レイヤーのプラットフォーム「Predix」を構築している。Predixは、アプリケーションプラットフォームとしての「CloudFoundry」、解析のプラットフォームとなる「Hadoop」、およびIoT接続や管理のための共通機能などを提供する。このPredixをベースに、GEがSaaS(Software as a Service)レイヤーとして開発・提供するアプリケーションが「Predictivity Solutions」である。
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