[新製品・サービス]
クラウド型コンタクトセンター「CXone」が東京に加えて大阪リージョンを開設、耐障害性を向上
2024年3月7日(木)日川 佳三(IT Leaders編集部)
イスラエルNICE日本法人のナイスジャパンはは2024年3月7日、クラウド型コンタクトセンターシステム「CXone」の国内リージョンを、既存の東京リージョンに加えて大阪リージョンを開設したと発表した。ユーザーがアクセス先を選択できる。自然災害などによりどちらかが停止していても、片方のシステムにログインして事業を継続可能である。同年4月には新機能として、応対音声をリアルタイムにテキスト化する機能と、テキスト化した応対データを要約する機能をリリースする。
ナイスジャパンの「CXone」は、クラウド型コンタクトセンターシステムである。オペレーターはWebブラウザでCXoneにアクセスして、オンプレミスシステムと同様の顧客応対が可能になる。電話(音声)応対や通話録音を中核に、メール、ライブチャット、SMS、モバイルアプリ、ソーシャルメディアなどのチャネルに対応する(関連記事:NICE、コンタクトセンター基盤「CXone」で、顧客の自己解決を支援する新機能をアピール)。
音声、メール、テキストなど顧客とのやりとりをチャネルを横断して可視化・分析し、分析結果をレポートやダッシュボードに出力する顧客分析機能を提供する。一方で、オペレーターの応対品質を顧客が評価・分析する機能も持つ。各チャネルにおいて顧客を待たせずに応対できるよう、オペレーターを適切に配置する機能も備える。
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今回、CXoneの提供基盤を稼働させる国内リージョンで、既存の東京リージョンに加えて大阪リージョンを開設した。両リージョンはログインURLが異なり、ユーザーがアクセス先を選択する。自然災害などにより、どちらかが停止していても、片方のシステムにログインして事業を継続できる(図1)。
これまで、音声サービスのサーバーについては東京と大阪の2拠点で提供していたが、コンタクトセンターの提供基盤については東京リージョンのみの運営だった。これを大阪でも提供するようにして耐障害性を高めている。
2024年4月には、AIを用いた新機能として、通話内容をリアルタイムにテキスト化する機能と、音声通話終了後にテキストを要約する機能をリリースする(図2)。要約した通話内容をCRM(顧客関係管理)機能に自動で連携する。
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今後の計画として、リアルタイム翻訳機能(65言語)の提供を準備している。オペレーター(音声またはテキスト)と顧客(音声)との間で任意の言語に翻訳しながらリアルタイムに会話が可能になる。このほか、顧客応対時に伝えるべき回答を自動で生成して画面に表示するオペレーター支援機能の提供も予定している(図3)。
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